2010年7月21日水曜日

雑巾を縫いながら想うこと

連休最終日の夜遅く、私は雑巾を縫っていた。

今まで使っていた雑巾は、使い込まれてすでにボロボロで、
気持ちよく掃除をするには、どうしても新しい雑巾が必要だったのだ。

古タオルを半分に切って、太めの白の縫い糸を針に通す。
雑巾は作る時は、なじむようにミシンで縫うより手縫いの方がいいと、
もう大昔に家庭科の時間に教わったことばを今も実践しているのだ。

雑巾を縫うなんて、何年ぶりだろう。

いつだったか、100 円ショップで雑巾が売られているのを目にした時は
少なからずショックだった。雑巾とは、家に残ったもので作るのであって、
買うものだという発想が全くなかったからだ。

果たして、今の小学生は自分で雑巾を縫ったりするんだろうか?

「この一枚の雑巾を縫うコストを考えたら、人件費の安い中国の工場で
作って、私達はそれを安価な値段で購入する方が効率的です」だなんて、
家庭科ではなく、社会科の授業に話がすり替わってしまうんだろうか。

「コスト」や「人件費」という観点でたたき出された数値を基準に、
自分達より年上でも、優れた特技があっても、数値が低いからという理由で、
中国の工場で作っている誰かを見下すのだろうか。

そんな価値基準しかなく、そんなものの見方しか、
今の学校で教えているんでなければいいなあ、
と雑巾を縫いながら想う。

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