2010年10月4日月曜日

シェリル・ウーダンが語る「21 世紀最大の不公平とは」



初めて TED でレビューを担当したシェリル・ウーダンさんのスピーチの日本語字幕が公開になった。

TED の翻訳プロジェクトのやりとりは、いつもメールだけのコミュニケーションなので、ともすると事務的なやりとりだけで終わってしまうことも少なくない。

今回翻訳を担当してくれたまりんさんとは、最初にレビューの依頼があった時から、今までとは違った流れで作業が始まったこともあり、お互い気遣いながら、人情味溢れる(?)やりとりができた。

プロジェクトが完了して、一緒に作り上げた字幕が公開になると何よりも喜んでもらえて、レビューを引き受けて本当に良かった…。

今回のシェリルさんのスピーチは、発展途上国における女性の教育問題。男性に比べ、どちらかというとお荷物扱いされ、虐げられてしまうことが多い女性も、教育や経済的支援を受けることで様々な可能性が開かれ、社会に貢献できるという事例を紹介している。

幸いにも、「学ぶことはよし」とされた環境で、私は高等教育まで受けることができた。
でも世界には、いや、同じ日本の中だって、家庭や健康の事情など、いろいろな理由で学校にいけない人もたくさんいる。

スピーチでは、教育の機会や経済的な援助を受けることで、全く違った新しい道を歩んでいくことのできた数々の女性が紹介されている。

ただ子どもをたくさん産んで育てればいいのでなく、出産年齢が上がり、子どもを少なく産むことになっても、女性も平等に教育を受けることで、むしろ社会を有効に営んでいくことができるとシェリルさんは、主張している。むやみに頭数を増やすだけの無秩序な社会習慣がさまざまな弊害を起こし、貧しい人、貧しい国は貧しいままになってしまう。

スピーチの後半で話しているように、途上国の援助は決して簡単ではない。ただお金を出し、建物や施設を建てるだけでは思ったように社会の中で有益には使われない。

「宝くじにあたった」我々ーー自分も何をできるだろう、とレビューをしながら考えさせられるスピーチだった。

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