2010年11月10日水曜日

[プロボノ日記] プロボノチーム、新聞社の取材を受ける

昨日は、NPO 側からもらったフィードバックをめぐって、いつもと同様に喧々諤々と打ち合わせ。

じつはこの日はいつもと違って、ミーティングの後に新聞社の方の取材が入っていた。

「つながる」を毎週テーマに書いているコーナーで、今度はプロボノをテーマに取り上げることになったらしい。そして、たまたまその取材先として、私のプロボノチームに白羽の矢が立ったのだ。

この日はマーケッター以外の、プロジェクトマネージャー、コピーライター、デザイナー、そしてコーディングの私の 4 人が参加。それにサービスグラント事務局の入谷さんが同席。新聞記者の方の質問に、ミーティングとは違ったテンションが走る。

まず一人ずつ自己紹介をし、年齢を訊ねられ…

じつは今のメンバーと一度も年齢の話をしたことはなかった。
「なんとなくこの位かな」という予測位はあったけど。

初めて分かったのはメンバーの年齢だけではなかった。
なぜプロボノを始めたのか、いつサービスグラントのスキルボランティアに登録をしたのか、全員の詳細は知らなかった。

私は 3 月に登録して、7 月にプロジェクトの招集が来たけれど、他のメンバーはもっと長い期間待たなければならなかったなど初耳。

何しろ、いつも夜分のミーティングで、終わるのも夜 10 〜 11 時ぐらい。終電のことも考えると、その後で一杯ひっかけるだけの時間もない。プロジェクトのメンバーと飲んだのは、最初のキックオフと、たまたま一回だけ打ち合わせの後に渋谷で時だけだったのだ。

でも、飲み会はしなくても、一緒にプロジェクトをしていくうちに、ちょっとしたところで一人一人の癖も個性もにじみでてくる。たった半年のプロジェクト、会うのは月に 1、2 回という間柄だけど、共に何かを作り上げる経験というのは、初めての人同士をつなげるのに充分有効的な方法だ。

今年は自分なりにいろいろ新しいところへ出て行こうと、習い事をしたり、今流行の読書会やオフ会に足を運んだこともあった。こうした場だと、今までネットでつながってきた人々は不思議と今までの共通の話題もあって打ち解けやすい。

でも……
やはり名刺を交換し、その場限りの関係で終わってしまうことがほとんど。
これは仕事で参加したことのある異業種交流会でもそうだった。

名刺の数は増えるかもしれないけど、一年も経たない内に、「この人、どんな人だったっけ?」なんてことになりかねない。

インタビューを受けるうちに、気を良くした我がメンバーたちは、次々と語り始めてとどまるところを知らない。その中で、これまでの 3 ヶ月の間に得たもの、発見をいろいろ聞くこともできた。

「NPO と企業の関係だと、NPO が企業からのサポートにありがたみを感じたりすることは多いけど、企業も逆に NPO から学ぶものがある」と切り出したのはプロジェクトマネジャー。NPO は、熾烈な競争社会の渦中にある企業が忘れてしまった、情熱や理想といったものを持っている。企業はそこから学ぶことがあるというのだ。

確かに、NPO は専門知識だけでなく、そうした精神面で企業に与えるものがあるなら、双方にとってもとてもよいことだ。

他にも、プロボノをすることで、今の自分の仕事や立場を見直すことができた。
自分では無為に目の前のことをやってきただけだと思っていたけれども、じつはその積み重ねの内に、充分誇れるスキルを身につけていたのだということにも気づかされる。それぞれが異なる仕事をもつだけに、チームとしてまとまると、各々の役割分担は明確だ。

また、途中メンバーが抜けたり、足りない部分を残されたメンバーで補い合ったり、決して全てが計画どおり、順風満帆に進んだわけではないけれど、危機がある度にそれがチームの結束力を高めてくれたのかもしれない。そういう意味では、何か問題が起こっても、それは「人生のスパイス」ならぬ「プロジェクトのスパイス」となるのだろう。

7 月にプロジェクトを始めてからちょうど折り返し地点。
いいタイミングで、この取材が我々チームの振り返りになったようだ。

インタビュー中の他のメンバーの発言を聞きながら、
そして、これまでの経緯を振り返りながら、このメンバーで一緒にできて本当によかったとしみじみと感じ入ったり、コーディネートしてくれたサービスグラントさんに感謝したり。

はちまちをまき直し、これで残りの制作作業にも気合いが入りそう。

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